イタリアのとある町の地下に、今は営業していない、かつてバーとして使われていた空間があった。

 

そこに集まる、ファミリーから追放されたマフィア崩れたち。

落ちこぼれながらも、そこに居場所を見出し始めていた彼らだったが、ある日、同じくファミリーを追われた男がバーに迷い込んでくる。

 

彼もまた同じ境遇だと、仲間に加える彼らだったが………

 

 

ーー「おちこぼれ」ってよく言うけどさ。

中身が落ちてこぼれるような小さい器がいけないと俺は思うけどねーー

 

【CAST】

萩原涼太 高木陽介

下川拓人(家のカギ) 平塚良知(劇団森)

北野雄大 西渕隆(以上、早稲田大学演劇研究会)

伊庭嘉都志(劇団森) 金森悠介(家のカギ)

坂本みなみ 末永彩百合 木下まこ

高橋知 坪川涼(以上、劇団てあとろ50')

冨岡英香(お笑い工房LUDO) 勝山涼介(劇団森)

 

2016年12月9日(金)〜11日(日)

@早稲田大学学生会館B203

 

主宰・高村コメント

 

構想1年以上、稽古期間1ヶ月未満。

ずっとやりたかったことを、やりたいようにやった公演でした。

いつからか、非現実的な世界観を押し出すのを恥ずかしがるようになって、

「自分が見て好きなものと、作りたいものは別なんだ」

と自分に言い聞かせて創作活動をしていたような気もします。

 

普段は、出てくださる役者を見て、何をやってほしいか、何をやったらこの人は素敵になるかを考えて書いていくんですが、今回はとにかく僕がやりたいストーリー、演出、登場人物を役者の皆さんに可能な限りかっこよく作ってもらいました。

思い切りや大胆さを学び、とても勉強になりました。

 

大学に入ってから6作目にして、初の長編企画公演は、個人的には大きな節目になりました。これまでで一番の反響もいただき、進むべき方向はこっちなんじゃないかとぼんやりと思っています。

 

と同時に、これまで必ず誰かのために公演を打ってきたせいか、終演後は言い知れない虚無感に襲われました。

 

 

異国×銃×スーツ

これを、当時集められうる最強の男性キャスト(+女性数名)で上演できたことも今回の収穫でした。

早大劇研、エンクラ、てあとろ、森、お笑い工房LUDO

そして当時の1年代〜3年代という幅広い座組になったのも今考えると奇跡に近いです。

 

 

SNS上で、ささやかながら推しキャラトークが繰り広げられたのもとても新鮮で嬉しかったです。

作品自体も、誰かのナンバーワンになっていたら何よりです。

 

 

また必ず、こういうお芝居をやりたいと思います。